部活動について
一昔前から「部活動と勉強の両立をいかに図るか」という問題が提起されていますが、この表現に違和感を感じます。
高校は義務教育ではなく、高校の普通科に進学する方は、わざわざ高校に進学して勉強するという選択をしたことになります。それはおそらく、大学以降で専門的な学習をしていくために必要な知識・教養を高校生のときに身につけるためではないでしょうか。
そうなると、基礎的な知識・教養を身につけること(勉強)が主軸であり、協調性などを学べる任意の課外活動(部活動)よりも優先されるべきなのは当然のことです。「部活動と勉強の両立」という言葉を使っている時点で、本来同列に扱うべきでない2つのものを同列のものとみなしてしまっているように思います。
また、志望校のレベルと現在の学力に差がある場合は、部活動を続ければ続けるほどその差は広がっていきます。「部活動を最後まで続ける精神力が大切」とのご意見もあるかと思いますが、いかに精神が鍛練されても、受験までの時間は刻一刻と失われています。それは精神力ではどうしようもない問題です。同じ学力の生徒が1日に1時間勉強するか、3時間勉強するかで差が付くのは至極当然のことかと思います。
何も部活動を辞めて受験勉強に集中しろと申し上げているわけではありません。部活動が楽しくて生きがいになっているのならば、続ける方が良いに決まっています。受験のためのみに生きることが必ずしも正しいわけではありません。
ただ、すべてを選択することができないのも事実です。何かを諦める必要があります。たまに部活動で活躍し、志望校に合格する方もいますが、高校3年間で友達と遊ぶ時間が一切なかったとか、小学校や中学校で多くの生徒が遊んでいるときに必死に勉強していたかかと思います。結局は何かを諦めているはずです。
私が最も疑問に思っていることは、部活動が本当に高校生の心身の成長に必要なものならば「引退」という制度は必要なく、卒業までやった方が良いかと思います。むしろ受験でストレスが溜まる高3生にこそ必要なものではないでしょうか。個人的には、週1回か月に1,2回ほどでいいので高3生も卒業まで部活動を続けれるようにした方が良いように思います。
それなのに受験が本格化する高3生の夏頃に多くの生徒が「引退」させられます。この意味をしっかり考える必要があります。多くは申し上げませんが、部活動とは一体誰のためのものなのでしょうか。学校は部活動というシステム自体を抜本的に見直す時期なのかと思います。